お箸は食べ物である
兵左衛門では、口に入るお箸は「食べ物である」という認識のもと、混じりけのないピュアな漆を「ヴァージン漆」と商標登録し、「製造するお箸の箸先には、ヴァージン漆しか使用しない」という高い安全基準を設け、お箸づくりをしています。
きっかけ
兵左衛門がお箸の安全面を見直し始めたのは昭和45年頃。1人のお母さんの素朴な質問からでした。
「うちの子が箸の先で色鉛筆のように絵を描いて遊んでいるのですが、
こんなふうに色の落ちるお箸を口に入れても大丈夫ですか?」
私たちにとって、それは衝撃的なひとことでした。
当時も今も、日本のお箸はほとんどが合成化学塗料。兵左衛門でも何の疑問もなく合成化学塗料を使用していました。あれから兵左衛門はずっと「本当の安心とはなにか?」と向き合い、「食べ物であるお箸」を作り続けています。
「国の基準を満たしています」という怖さ
安全基準である食品衛生法が、本当に安全なものであるとは、私たちは考えていません。
現在の国の安全基準では、次のような場合のすべてで、同じ「漆塗り」と表示できるからです。
兵左衛門の箸はコレ!!
合成化学塗料に漆を1滴でも混ぜたもの。
合成化学塗料を塗った上に表面に1回だけ漆を塗ったもの。
下塗りかた仕上げまで100%天然素材の漆だけを塗ったもの。
上図のように、漆の含有率にかかわらず「漆」と表示できる基準になっています。
見た目はキレイで丈夫な合成化学塗料。
人体に有害な物質が含まれ、安心とは言いきれません。
だから・・・
「お箸は食べ物」のポリシーでお箸を作るメーカーとして、
兵左衛門では、食品に準じた高い安全基準を設け、 箸先には下塗りから仕上げまで混じりけのないピュアな漆【ヴァージン漆】だけを使用する
と決め、お箸づくりをしています。
お子様にこそ兵左衛門のお箸を
お子様には子供が喜ぶ箸先までカラフルなお箸を与えがちですが、幼い子供が箸をかじる割合はほぼ100%。知らず知らずのうちに塗料が体の中に取り込まれています。
兵左衛門の子供箸は、持ち手はカラフルな合成塗料でも、箸先は安心安全の100%天然漆仕上げ。
もちろん、持ち手まですべて天然漆仕上げのお箸もございます。 遊び食べしながら持ち手もかじってしまうというお子様には、総天然漆仕上げのお箸をお求めください。
また、兵左衛門がこだわりつづける「漆」と「木」で作る天然素材のお箸は、プラスチックと合成化学塗料のお箸からは得られない“ぬくもり”があります。 この”ぬくもり“や”本物“に触れることは、食べることの大事さや、食器や物を大切に扱うという精神性を育てると兵左衛門は信じています。
なぜ天然漆にこだわるのか
身体への安全性だけでなく、漆の塗膜には化学的にも素晴らしい性質があるからです。
【★】塩酸・硫酸などの酸類に侵されない
【★】アルカリにも侵されない
【★】金や白金などを溶かすときに使用される王水にも侵されない
【★】防水性がある
【★】防腐性がある
【★】防虫性がある
【★】抗菌性がある(「サルモネラ」「腸炎ビブリオ」「大腸菌」などに特に高い抗菌性を発揮)
保温性に優れ、熱の伝導性が低いために、手には程よい温かさが残る。
(伝導性の高い順は、磁器・・陶器・・漆器)
さび止め。鉄瓶などでは漆を塗った後、表面を焼いてさび止めとする。
このように漆は、自然からの素晴らしい贈り物なのです。
他に、体温を上げる抗癌性物質を内包する効果などが認められています。